一度できてしまうと治りが遅く、痛みが長続きする口内炎。
十日程掛けて、ようやく症状が落ち着いていくのが一般的ですが、場合によっては、二週間以上経っても治らないものも存在します。実は、そうした症状が長引く口内炎には、深刻な病気が隠されている可能性があるのです。
目次
原因不明の難病
まず、ベーチェット病です。
この病気は、原因不明の自己免疫疾患の一つで難病指定されています。十代後半から四十代の男女に発症しやすく、急性の炎症発作が皮膚や目、関節に繰り返し起こります。ベーチェット病の初期症状として、ほぼ確実にアフタ性口内炎が発症し、完治と再発が頻発します。ベーチェット病の疑いがある場合は、主に内科やリウマチ科で診察してもらうことができます。
重度の自己免疫疾患
つぎに、尋常性天疱瘡です。
これは、重度の自己免疫疾患で、免疫システムが何かの間違いで自分の体の組織を攻撃し始めることで発症します。中年層や高齢者に多く見られ、子どもにはほとんど起こりません。口の中、皮膚、性器など体の至る部分に様々な大きさの水ぶくれができます。その水ぶくれは破けやすく、痛みを伴う上に何度も発生します。重度になると、重症な火傷並に命に関わる病気であると言われているため、早めに医師に診てもらうことが一番です。
白血病の可能性
また、白血病の場合もあります。
白血病になると、正常な白血球が減っていきます。白血球がいなくなり、免疫力が低下し、口内にいた菌たちの暴走が始まります。弱くなった口内の粘膜に感染し、口内炎が重症化させてしまうのです。白血病による口内炎も繰り返し起こります。
さらには癌の恐れも
さらに、癌の恐れもあります。
口の中の癌の半数を占めると言われる舌癌によって発症しますが、通常の口内炎とは僅かな違いがあります。口内炎は、小さくても痛みが強く、円形や楕円形であり境目もはっきりしています。一方、舌癌による口内炎は、境目がはっきりせずにいびつな形をしています。そして、大きさの割にはほとんど痛みを感じないのが特徴です。違いを見分け、違和感があった時点で医師に相談しましょう。
口内炎とストレス
二週間以上治らない口内炎があると、治らない不安感、痛みによる苛立ちがストレスとなってしまいます。
そのストレスが体調不良を悪化させるという負の連鎖に陥りかねません。隠れた病気が怖くてなかなか踏み出せないかもしれません。
早期発見、早期治療で防げることもあるので、心配なことがあれば、まずはイースト21デンタルで口内を診てもらうとよいでしょう。