皆さんは、今までに歯医者さんに行って歯石をとってもらったことはありますか?
「歯石取り」と聞いても具体的に何をするのかイメージはしづらいと思います。そもそも、何故歯石をとらないといけないのでしょうか。そういったことを理解して、何をするのかわかっていれば、歯医者さんに行くときの不安が少しは軽減されるはずです。今回は歯石取りについてお話していきたいと思います。
目次
歯石とは
まず、口の中が汚れてきたら歯の表面に細菌の塊、いわゆるプラークが付着します。プラークは様々な口の中の問題の原因となります。歯石はこのプラークにカルシウム等が沈着して石のように固まった状態のことを言います。プラークが歯に付着して2~3日経つと固まり歯石となります。
なぜ歯石はとらないといけないのか
歯石自体は歯周病等の直接的な原因にはなりませんが、歯石の表面はザラザラとしていて病気の原因になるプラークが付きやすくなります。
このプラークが歯茎等の炎症を引き起こして歯周病へと進行していきます。このように、歯石は歯周病を引き起こす一因となるので、口の中にできてしまったら取る必要があります。
歯石取りの内容・時間
歯石をとる器具はいくつかあり、主な方法の一つが、超音波スケーラーと呼ばれる超音波を利用した機械です。
この機械は、尖った器具の先から超音波を出してその振動を利用して歯石を削り取ります。他には、手用スケーラーという先に刃がついた棒状の器具で手の力で歯石を削り取っていきます。歯石取りにかかる時間は、その人についている歯石の量によりますが、大体は一時間もかかりません。
歯石を取るとき痛みはあるのか?
歯石取りに使う器具は、先が鋭利になっていますので歯石を取るときに痛みがあるか気になるかと思います。
多少の痛みが生じることはありますが、大体は我慢できる程度の痛みです。ついている歯石の量と術者の技量によって、痛みの強さは変わってきますが、もし我慢できない痛みを感じた場合は麻酔を歯茎に打ってもらえます。麻酔を打てば痛みはほとんど感じません。
歯石取りの保険適用
日本の歯石取りは、保険が適応される保険診療になる場合と保険がかからない自由診療になる場合があります。
保険適応となる場合は歯周病等の病気の人です。保険適用では治療費が一回2,000円から3,500円程度と安く、一回の治療が短時間で終わります。そのかわり治療内容に制限がかかり、通院回数が多くなります。また保険の対象になるのは病気の処置としての歯石取りに対してなので、まず検査をして歯周病等の診断を受ける必要があります。